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ニワカのサモア戦、現地観戦秘話。3トピック【RWC2019】

サモア戦、現地観戦楽しかった。

昨夜は、サモア戦の総括でもしようかと思っていたけど、僕みたいなにニワカがする必要もないかと思ったので、現地観戦でのトピックを3つ。

ちなみに、日本戦はこの1戦しか取れなかったので(しかも3枚じじゃなく2枚しか取れなったので、妻にテレビ観戦にしてもらって息子と行った)、こんな感慨も今回限り。

1.現地で見ると、メンバー配置で次のアタックが分かる!

安いカテゴリーDの2階席(それでもイチマンエン!)だったので、すごい上の方だったのだけれど、俯瞰して観られるの面白かった。

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※選手の顔も双眼鏡がないと区別つかないし、アストロビジョンも遠過ぎて見えない(笑)

特に、終盤、福岡と、松田が入ってからは、バックスの陣形が目まぐるしくかわって面白かった。これはテレビでは観られない現地観戦ならではの楽しみ。

2トライ取ってからは、防御より攻撃というウェイトのかかり方がすごくて(勝負が見えて来たから4トライを取る方に賭けた)、サモアのフィジカルを止めるための山中、中村という体格に勝る2人より、選択肢の松田、スピードの福岡というチョイスだったわけ。

上から見てると、田村がスタンドの位置に立って、松田はインサイドセンターの位置に行ったり、フルバック的位置に、松田が行ったり、レメキや、松島が行ったり。

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息子に「右側にレメキと福岡がいるよ!」と言ったら、松田からレメキが突破して、福岡が快速を飛ばしてトライを取ったり。

最後のシーンも、松島がフルバック的位置から一気に左に回って、松島と福岡が横に並ぶような格好になっていて、「あそこ、人数勝ってる!」と言った瞬間に、スクラムから姫野が飛び出して田中から、松島にロングパス。福岡が外側をサポートしながら、4本目のトライ! っていうシーンが観られた。

画面外の選手の動きが観られるのこそ、現地観戦の楽しみだなぁと思った。

反面、モールの中のジャッカルとかは、誰が何をやってるのか、遠過ぎてまったく見えない(笑)

(ちなみに、写真はフルサイズ一眼に300mm単焦点付けて取ったのをトリミングして拡大しているで、肉眼ではこんなに見えてない(笑))

2.多分、一番物議をかもしそうな、ウェーブとオールファン問題

今後、物議を醸しそうだなぁ……と思ったのは、55分の姫野のトライのあとのウェーブ。
NHKでは「盛り上がってますね」って言ってて、J Sportsでは若干苦言を呈してたけど、会場では南側から東西に大きく回っていって、北側のゴール側まで回った長時間のウェーブだった。

オールドファンの方なら「キッカーがキックする時は静粛にするのが、ラグビー観戦のマナー」と言うだろうし、僕もこれについてはさすがにそう思った。

最後のトライの後の、田村のキックの時の手拍子もね。

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※これはトライ時の歓声で、キックの時でありません。

まぁ、昔のラグビーの観戦マナーといえば、腕組みをしてムスリとしhて、「味方がトライしても、敵に失礼だから歓声は挙げない。敵がトライしたら拍手するのがマナー」というような感じだったから、ベテランの方がそういう気持ちになるのは分かる。

同様のことは、SNSの投稿のアイコンでアメフトのボールを使っていたると、鬼の首を取ったように「それはラグビーのアイコンじゃありません!」と指摘する人にもいえる。

マナーも分かるし、違和感も分かる。しかし、どんな趣味も盛り上がりに冷や水をかけるのは「古くからのファン」だ。新しいファンが入ってくることを歓迎したいなら、ここは言いたいのをグッと我慢して、それこそ腕組みして、黙っているべきではないだろうか?

僕みたいに、一応少しは知ってる人間でも「アハハ、いやニワカでね(笑)」と言わないといけないぐらい、ベテランさんの圧は強い。いや「ニワカ」という言葉が出てくること自体そういうオールドファンの圧の強さを表しているんだから、ベテランファンは猛省するべきだと思う。

(と、言いながら、僕もキックの時だけは静かにして欲しいなぁ……)

ラグビー関係者が夢にまで見た、日本全国を巻き込んだラグビーブームだ。それに、冷や水をかけるオールドファンにだけはなりたくない。

ちなみに、プレイが止まっている間の、三三七拍子や、フレディ・マーキュリーの「エーオ!」の掛け声は運営側がスピーカーで呼びかけている。運営は盛り上がれと言ってるのだ。

また、J Sportsのインタビューで田村は「キック練習の時にジェミーが横に立ったりして、そういう訓練もしているので、気になりません」と言ってる。

3.試合後、入り交じって礼と、その時のBGMに感激

テレビの録画を見直して、残念だったのが、試合後の会場の雰囲気だ。

サモアの選手も、日本の選手も、死力を尽くして戦って、お互いリスペクトしているのだろう。ジャージを交換して、さらに、両チーム、入り交じって観客席に向かって整列して礼をしてくれた。

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ちなみに、ジャージ交換しているので紅白がサモアの選手だったり、青が日本代表だったりもする。また、最近のジャージはピッタリ過ぎて、交換しても入らない(笑)ケースが多いようで、稲垣ななんかは青いジャージを肩からかけているだけだったり。

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帰宅してから写真を拡大してみると、青いジャージの福岡や中村、堀江がいたり、徳永やトンプソンも入ってきてたりして、両チーム入り交じっての交換は本当に感動的だった。

他のチームの時もこういうことあるのかな。会場行ったから見られただけなのかな。

BGMはB’zの「兵、走る」で「ゴールはここじゃない! まだ終わりじゃない!」と言われて、「そうだよなぁ、来週はスコットランド戦だなぁ」と思ったり、米津玄師の「馬と鹿」が流れて来て、戦ったはアストロズとサイクロンズだったっけ? と思ったりで、選曲の良さに感激した。

そういえば、ハーフタイムはアストロビジョンにCountry Roadが流れて、思わず原曲の方を歌ってしまったけど、あれは山本幸喜選手発案の「ビクトリーロード」を歌わせたかったのだろうか? だったら、歌詞をスクリーンに出して欲しかったなぁ……(著作権的になにかあるのかもしれない)。

スコットランド戦の向こうと、ワールドカップ後の世界

テレビをつけても空前のラグビーブーム。これまで、いいねが1つか2つかつかななった、僕のラグビー観戦の投稿にいいねが100以上もついたりもする。

選手たちは、まずはスコットランド戦だけれども、このブームをトップリーグ、サンウルブズに繋げていくために、僕らは、どうすればいいんだろうなぁ……。

会場で、サモアの選手のジャージのゼッケンが剥がれてくるのが気になってね。日本のハイテクジャージに対して、人口20万のサモアは、渡航費も宿泊費も大変だと聞く。

ラグビーがブームになるにつれて、サモアやフィジー、トンガといったアイランダーが(合宿期間や人数なども含め)勝つのが難しくなっているのかもしれない。

今回がんばってお金もかけた日本の躍進、これからアメリカやロシアが強くなりそうなことを考えると、少し寂しさもある。日本でブームになって、韓国や中国、香港、台湾などのアジアのラグビーが盛り上がるといいなとも思うが、変わって行くラグビー世界に寂しさも感じる。

ともかく、まずは、みなさん、ニワカファンを大切に。

(村上タクタ)