なんちゃらPayの戦いに勝者はいない『小額電子決済2019・その2』

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首都圏のモノサシで考えちゃイカンよね

びっくりしたのは正月に、妻の実家のある姫路に帰省した時だ。

日本の大動脈、国道2号線の道沿いの道でさえ、QRコードどころか、NFC/FeliCa決済さえほとんどできない。現金オンリー。当たり前の話だが、妻のご両親だって日常的に使うのは100%現金だから、地元の人は現金で払う。

うむ。PayPay祭りとか、普段Apple Payで何でもできるって書いてるのがバカバカしいぐらいまったく通じない。通じるのは、全国チェーンの銀行ぐらい。

いかんね。首都圏中心に物事を考えたら。国道2号線沿いでさえこれなだから、日本海側とか、東北、四国、九州や北海道となると、どうなってることやら。

全部のサービスにアカウントを作っておけばいい

ま、それはそうと、今回のQRコード払い祭りに関していえば、とりあえず、全部アカウント作ってみるべき。PayPayも、LINE Payも、Origami Payも、d払いも、楽天Payも、アカウント作っておけばいい。

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別に特定のアカウント作ったからって、お金がかかるワケじゃないし、そこにつねにポイントが残ってしまってもったないワケではない。

PayPayが100億円使ってキャンペーンしたって、キャッシュバックを使い切ったら、次の日から楽天Payにしても、何の不具合もないのだ。

だから、これまでのクレジットカードとか、携帯キャリア、NFC/FeliCaのシェア争いと違って、QRコードのシェア争いって、あんまり意味がないような気がするんだよなぁ……。

たとえば、PayPayはファミマ、ミニストップ、ポプラで使える。d払いはファミマ、ローソン、ポプラ。LINE Payは、ローソン、ファミマ、ポプラ。楽天Payはローソン、ファミマ、ミニストップ、ポプラ。Origami Payはローソン(いずれも2019年1月14日現在)。

セブンイレブンが何も使えないのは、たぶんセブンペイというQRコード決済システムを開発中だから。そういえば、ファミリーマートもファミペイというシステムを開発中のはず。

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PayPayの馬場さんがおっしゃっていたが、実はなんちゃらPayはみんな仲間で、共通の敵は現金なのだ(正確には現金しか使えないお店)。現金を使えないようにしろとは言わない。しかし、現金を持たずに外出できるようにはなって欲しい。そのためには、クレジットカードや、NFC/FeliCaだけでは不足で、QRコード決済が隅々まで普及する必要があるのだ。

ユーザーにとっては分断化されていくのは不便なはずだ。個別に違うアプリを立ち上げなければならないし、場合によってはインストールとかの手間もある。

だから、ここは独自決済システムを作るより、上手に極力たくさんの決済システムに乗っていこうとしているローソンが正しいと思う。そこにエネルギーをかけるのは無意味だ。

そして、僕らユーザーはPayPayのキャッシュバックを受け、次の日にOrigamiのクーポンでKFCのフライドチキンを半額で買ったっていいのだ。だから、QRコード決済のサービスは片っ端から登録しておけば便利。

Kyashと家計簿アプリで、なんちゃらPayを集中管理

それぞれにクレジットカードを登録するのは不安……という人こそ、Kyashのカードを登録しておけばいい。

ウォレットアプリ Kyash – 会社概要

ウォレットアプリ Kyash(キャッシュ)を提供する、株式会社Kyashのコーポレートページです。会社概要、プレスリリース、採用情報など会社情報を掲載しています。

Kyashの発行するクレジットカードは原理的にはプリペイドカードなので、3万円、もしくは5万円(リアルカードを登録した場合)の限度額がある。万が一カード番号が漏れた場合などにも、これ以外の被害になりようがない。またKyashのカード番号なら気軽に破棄して、再発行することもできる。

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しかも、Kyashなら2%ものポイントが付くので(クレジットカードは通常、0.3〜0.5%ぐらい。PayPayも0.5%)、このポイントを積み重ねておくのは、小口の決済で節約する有効な手立てだ。

何にいくら遣ったかわからなくなる……という人は、それぞれのカードをZaimやMoney Forword、Money Treeなどに登録しておけば、そこでどこにいくら入っているか全部見られる(この登録はけっこう手間ではある)。銀行口座の残高照会を見るより、この方がはるかにお金をキチンと把握できる。

というわけで、Kyashのカードを作って、PayPayや、Origami PayなどなんちゃらPayのアカウントを片っ端から作る。そして、割引のいいのや、クーポンがもらえる支払い方法を適宜選んでいけばいい。

そんな2019年の年明けなのだ。さて、今年1年でとこまで変わるか?

(村上タクタ)

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